今日の1日について
今日は朝は医療についていろいろ調べつつ、新しいアプリの構想を練りながら開発を進めていました。面白いアプリを考えたのですが、今日は別のことを書きます。
「脂肪」についてわかりやすく !!
今日は脂肪に関する話を少し掘り下げてみようと思います。脂肪って意外と身近だけど、詳しくは知らないことも多いですよね。
以下の疑問にお答えします!
- なぜ植物性の脂よりも動物性の脂の方が健康に悪いのか?
- なぜオリーブオイルのような液体の油があるのか?
- なぜ油は人間の体に必要なのか?
- ラーメンを放置すると油が固まるのはなぜ?
脂肪ってそもそも何?
人間の体は細胞という小さな単位でできています。この細胞にはエネルギーを作るATPや遺伝子情報を持つDNAなど、大切なものが詰まっています。そして、この細胞は細胞膜という「膜」に包まれています。この膜がないと、細胞は外からの刺激に耐えられませんし、内部の物質が漏れ出してしまいます。
実はこの細胞膜、脂肪でできているんです!
驚きですよね。脂肪って「ただのエネルギーの貯蔵庫」くらいに思っていましたが、実は体の構造にも欠かせないものなんです。
脂肪と油の違いって?
「油と脂肪って同じもの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。実は少し違います。
脂肪は「水に馴染む部分(親水性)」と「水に馴染まない部分(疎水性)」を持つ分子でできています。この脂肪から、水に馴染む部分を除いたものが「油」です。だから、油は水に溶けません。これを利用して、脂肪分子は細胞膜の構造を作っているんですね。
細胞膜は脂肪が並んで作られる二重の層でできていて、これが細胞を守る大切な役割を果たしているのです。
(上の写真で言うと、細胞膜の中で丸の部分が親水性、棒の部分が疎水性になります。)
そのため、細胞膜を作るためには脂質が必要です。
しかし、よく動物性と植物性の油を区別するのはなぜでしょうか。
植物性と動物性の違い
ここで重要になるのが脂肪酸の種類です。脂肪酸には2種類あります:
- 不飽和脂肪酸:ジグザグの形をしていて、液体の油に多く含まれる
- 飽和脂肪酸:まっすぐな形をしていて、固体の脂に多く含まれる
この形の違いが、常温で液体か固体かを決めます。オリーブオイルや魚油は不飽和脂肪酸が多いので液体ですが、バターやラードは飽和脂肪酸が多いので固体です。
なぜ健康に影響するの?
不飽和脂肪酸はジグザグしていて隙間ができるため、固まりにくい性質を持っています。一方、飽和脂肪酸は隙間がなく詰まっているので、固まりやすいんです。この違いが健康に影響を及ぼします。
例えば、動物性脂肪が多い食事を続けると、血管の壁に脂肪がたまりやすくなり、血液が流れにくくなることがあります。これがいわゆる動脈硬化です。一方で植物性の脂肪は固まりにくく、血管に詰まりにくいので、健康に良いとされるわけです。
ラーメンの油が固まる理由
ラーメンを食べ終わった後、スープを放置しておくと表面に白い油が固まりますよね。これは飽和脂肪酸が多いからです。動物性脂肪は温度が下がると固まりやすいため、こうした現象が起きます。
一方、オリーブオイルを常温で置いておいても液体のままですよね。これは不飽和脂肪酸が多いからです。
動物の脂肪:効率的なエネルギー保管庫
脂肪酸は、分解されることでエネルギー(ATP)を作り出します。そのため、脂肪酸は言わば「エネルギーの貯蔵庫」。食料が手に入りにくい状況でも生きていけるよう、動物は飽和脂肪酸を多く含む脂肪を体に蓄えています。
また、脂肪は体温を保つ上でも重要です。触ると柔らかい脂肪(例えばお腹まわりの脂肪…笑)は、冷たい環境でも体の熱を逃がしにくくしてくれる「断熱材」の役割を果たします。だからこそ動物には飽和脂肪酸が多く含まれているんですね。
魚や植物の脂肪:冷たい環境に強い
一方、魚や植物の脂肪は 不飽和脂肪酸 が多いです。不飽和脂肪酸は常温でも固まりにくい性質を持っているため、寒い環境でも脂肪が固体化せず、体内で正常に働き続けます。
例えば、北極に住むホッキョクグマの脂肪には、他の動物よりも不飽和脂肪酸が多く含まれています。寒冷地でも脂肪が固まらず、生命活動を支えるための適応といえます。
なぜ植物性の油が健康に良いのか?
健康への影響を考えると、植物性の油(不飽和脂肪酸)が良いとされる理由が分かります。不飽和脂肪酸は温度が下がっても固まりにくいため、血管内で詰まりにくいのです。
一方、動物性の脂肪(飽和脂肪酸)は固まりやすい性質を持っています。これが血管内で固まってしまうと、動脈硬化などの原因になり、血液の流れが悪くなるリスクが高まります。
血管を守るには?
血管の健康を保つためには、植物性の油や魚の油を積極的に摂り、動物性の脂肪はほどほどに控えるのがおすすめです。また、運動をすることで血液循環を良くすることも効果的です。
今日の学び
脂肪酸は、体のエネルギーの貯蔵庫としても、細胞膜の材料としても欠かせない存在です。動物や植物の脂肪の性質の違いを知ると、食事のバランスを意識するヒントになりますね。
そんなことを考えながら、私はお寿司をつまみながら記事を書きました(笑)。生物の基礎である「糖」「脂質」「アミノ酸」「ヌクレオチド」を理解するのは奥が深いですね。引き続き勉強していこうと思います!